みなさん、こんにちは
いかがお過ごしでしょうか![]()
前回、前々回と肺がんは毎年増えている
ことについて触れました。
しかし肺がんに大きな影響を与えている
喫煙については1966年のピーク時から
現在まで減少の一途をたどっています。![]()
ここで疑問になるのが禁煙が肺がん予防に
効果を発揮していないのではないか![]()
ということでした。
そこで重要になるのが人口ピラミッドに
思います。
がんは高齢者に多く、なかでも年齢が増す
ほど発症率が高まります。![]()
もし50年前に比べて高齢者人口が著しく
増えているならば、がんも増えて当然と
いうことです。![]()
下記の図は1970年と2015年の
人口ピラミッドになります。
1970年の65歳以上の人口は733万人でした。
これが2015年になると3,384万人へと増え、
その増加率は4.6倍です。
さらに
1970年の80歳以上の人口は95万人でしたが
2015年には1,002万人と急激な増加となり
その増加率は10倍以上です。
このように昔と現在では人口や高齢者層の
割合も異なります。![]()
そこで喫煙率の減少とは相反して、本当に
肺がん死亡数が増えているかを調べるには
昔と現在で条件を同じくして比較する為の
年齢構成を補正した年齢調整死亡率
(人口10万対)というものが使用されます。
なんと![]()
そうすると、肺がんは1996年をピークに
実は減少に転じていたのです。
喫煙率のピークは1966年でしたので ![]()
30年後の1996年に肺がん死亡のピークが
来たといえます。
これは、喫煙率が減った影響が出てきて
いると考えられるのです。
タバコは吸い続けると肺がん発症へと進み
ますが、その期間は30年を要するという
ことなのです。![]()


