糖尿病になると健康寿命は短く
糖尿病でない人よりも
移動、食事、更衣、排泄、入浴など
日常生活における障害が早く訪れる
ことは、以前も書きましたが、
その理由は合併症にあります。
失明の原因となる糖尿病網膜症もまた
深刻な合併症の一つです。
しかし、糖尿病網膜症がもたらす障害は
「失明」だけではありません。
その前段階ともいえる
急激な視力低下
夜間の視力低下
かすみ目
見えない部分がある
黒い点が飛んでいる(飛蚊症)
ゆがんで見える
視野が狭くなる
などの症状を感じるようになります。
糖尿病網膜症は、気付いた時には手遅れ
ということも珍しくはなく、
初期の段階では症状がありません。
上記のような自覚症状を感じたときには、
網膜症が進行していることが殆どです。
糖尿病患者における糖尿病網膜症の
有病率は15~23%ですが
しかし血糖コントロールが悪いと
糖尿病が発症して10年以内に、
4割以上の人が糖尿病網膜症を発症する
といわれています。
視力障害は日常生活において支障ですが、
特に働き盛りで家庭を支える人にとっては
大きな問題です。
糖尿病による視力障害や失明の原因は、
眼科を受診せずに適切な治療が行われ
ないことですので
血糖値が高かった場合は眼科で検査を
くれぐれも「人間ドックで眼底検査を
受けているから大丈夫」と思わないで
下さい。
目薬で瞳孔を拡げ、眼球の奥の方を診る
「精密眼底検査」や
眼底組織の断面の状態を詳しく調べる
「OCT検査」
のできる施設を選びましょう。