みなさん、こんにちは
いかがお過ごしでしょうか
前回は胃Ⅹ線検査を受けるうえで
病院を選ぶ方法の一つをご紹介しました。
近年、がん検診や人間ドックに関する
書籍を読んでいると、
胃Ⅹ線検査(バリウム検査)では
「早期の胃がんは見つからない」
「がんの見落としが多い」
と書かれているのをよく目にします。
いつも溜息が出てしまいます。
技術が乏しい検者が検査を行い、
がんの存在が画像(写真)に写ってこない
そして胃がんが見つからない。
というケースは実際にあるからです。
では何故そのようなことが起こるのか
胃Ⅹ線検査はバリウムと炭酸の粉を
飲んで、検査台の上でいろんな動きを
して頂く検査です。
このとき、検者は隣の部屋でモニタを見な
がらⅩ線でお腹を透視して、受診者の方に
「ゆっくり丁寧に左へ向いて下さい」などと
声をかけ、撮影ポジションを決めるための
言葉を発しています。
モニタを見ながら検査をするのは
診療放射線技師で、当然一人で行い
故にモニタ上でいかに病変に気付けるか
は、担当した技師の技量に委ねられて
いるのが現状です。
がんが存在していても、写っていない
写真ばかりを残していては
決められた枚数の撮影をしたところで
適切な診断は出来ません。
下記の画像は良い例です。
通常の撮影では何も写らず
実際にはバリウムをはじく病変が!
胃がん検査は検査するものの技量が
もっとも問われる検査といっても過言では
ありません。
しかし、医師や技師といった国家資格を
もっていれば誰でも行えるということ
そして、たとえ技術や知識が乏しくても
違法ではないということです。
ここに大きな問題があるという訳です。
厳しく訓練や指導をして、ある程度の
レベルに成長した者だけに
一人で検査をさせる病院もあれば
見よう見まねで実際の検査をさせる、
診断価値を度外視して、ただ決まった枚数
の撮影をさせるだけの病院もあります。
得られる検査結果には雲泥の差が
生まれて当然な訳です。
では、がんを見落とされない為には
以前にも
で、書いていますが、
胃がん検診においても同じことです。
前回に続き、みなさんに伝えたい
見落とされない為の病院の選び方として
ポイントの一つになるのが
検査を担当した人が、読影(画像を診断)
しているかどうか、ということです。
それを報告書やレポートという形で結果を
提出しているかです。
検査担当者が読影を行っていることが
優れた検査であると断言できません。
なぜなら今まで見てきた施設では
教育の一環で報告書を書かせていた
という例外もありました。
ですから
反対に読影をさせていない施設は
考えものです。
検査を受けるとき、それとなく
誰が読影をするのか聞いてみて下さい。