腎臓には、心臓から出る血液の
約20%が流れ込んでおり、
臓器の重量あたりの血液の流出入量
としては、心臓の約5倍、脳の約8倍で、
臓器のなかで最も血液の流れる量が
多い臓器です。
様々な原因により腎臓の働きが低下し
腎不全の状態になると、尿が出なくなり
本来尿として出るべき老廃物が体に
溜たまってしまい、
「尿毒症」の症状が現れてきて
怠さ、吐き気、頭痛、痙攣、昏睡状態
と命に関わる事態に発展してしまいます。
水分も排出されませんから、
体内は水分でいっぱいに、
血液の量は増え、
心臓にも大きな負荷がかかります。
腎臓の働きが10%以下になると、
血液のろ過が充分に行えず、
水分や老廃物のコントロールが
出来なくなります。
そのような場合に、
人工的に血液の浄化を行うのが、
透析療法なのです。
しかし、腎臓の働きには
水分や老廃物のコントロールだけではなく、
他にも、「血液を作る作用」や
「骨を丈夫にする」働きがあります。
ですが、透析で補うことは出来ず、
食事療法や薬を使うしかありません。
透析の方法は、大きく分けて
血液透析と腹膜透析があります。
日本では殆どが血液透析ですので
次回、血液透析の身体的な負担に
ついて書いてみます。