骨粗鬆症で起こる最も深刻な骨折が
大腿骨頸部骨折です。
この部分を骨折すると、ほとんどの場合
手術を受けることになり、長期間に渡り
歩行や立つことが困難になります。
このため、特に高齢者では治療期間中に
急激に筋肉が減り、足腰が弱り、骨折が
治っても寝たきりや要介護状態になって
しまう事が多いです。
この大腿骨頸部(太ももの付け根)の骨折
を将来おこし易いかどうかを知るのに
面白い研究報告があり
お酒を飲んだ時に赤くなる体質の遺伝子を
もつ人は、遺伝子がない人に比べて、
普段の飲酒量に関係なく、骨粗鬆症および
太ももの付け根付近の骨折のリスクが
高いことが明らかになっています。
顔が赤くなるのは、体内でアルコールが
代謝される際に発生するアセトアルデヒド
の作用が原因で、これには遺伝子も
関係しています。
調査によると、
太ももの付け根を骨折した人は、
していない人に比べて、
アセトアルデヒドを分解する働きが弱く、
骨折するリスクが2.48倍高くなることが
分かったとのことです。
お酒を飲んで顔が赤くなる人は
将来、骨粗鬆症にならない為に
他の人よりも骨を強くする努力が
必要と言えます。