糖尿病が「うつ病」を引き寄せる
現状は伝わりましたでしょうか
糖尿病とうつ病を併発すると、
生活の質が低下してしまうだけでなく、
もっと深刻で死亡率が1.6倍上がります。
たとえば、うつ病により
糖尿病治療の基本である
食事療法や運動療法への意欲が低下
してしまい、血糖コントロールが乱れ、
糖尿病腎症、網膜症、神経障害などの
合併症が起きやすく、悪化する危険が
高まります。
また、動脈硬化の進行が加速し、
心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる
深刻な合併症を引き起こすリスクも
高くなります。
糖尿病とうつ病を併発している場合、
約半数は、「うつ病」になったことに
気付いていないと言われています。
「うつ病」はこころの不調だけでなく、
体にも不調が現れることがあるので、
家族や周りの人がそのサインに
気付いてあげることが大切です。
また糖尿病患者さん自身も、
以前の自分とは何か違う、精神的に
違和感を感じる、ようなことがあれば
主治医に相談してみることが重要です。
ひとつの目安として、
次のような状況のいくつかが当てはまり、
ほぼ一日中、2週間以上続く場合は、
「うつ病のサイン」かもしれません。
体重が減った(1ヶ月で5%以上)
食欲が著しく低下した
日中に異常に眠気を感じる
寝つきが悪い、眠りが浅い
動きや話し方が遅くなった
疲労感がぬけない
性欲が減ってきた
集中したり、物事の判断が難しい
悲しい気持ちが消えない
これまで楽しめた趣味が楽しめない
自分を大切に思えない
罪悪感にさいなまれることがある
そんな時は遠慮せず
主治医に心と体の不調について
相談してみましょう。